こんにちは。今回は押さえておきたい内見時のポイント「床の仕上げ方」についてお話します。
リノベーションをするなら床は無垢のフローリングにしたい!と希望される方は多いと思います。ですがマンションの場合これにもクリアしなければならない問題があるんです。
まずは基本的な床の仕上げ方を2種類紹介
1.【二重床】
これはその名のとおり、床が2重の仕上げになっていること。
コンクリートスラブの上に束組みをして、配管スペースを設け、その上にフローリングなどの仕上げを貼ります。
完成するとこんな感じです。
床下に配管スペースがあるので、2重床の場合キッチンや洗面の位置変更が比較的容易に出来るのがポイント。
生活音が直接下階に響かないので、仕上げ材の選択肢が多いです。
2.【直床】
コンクリートスラブに直接、カーペットやクッションフロアなどの仕上げ材を貼る方法。
直接仕上げを貼るので、一度モルタルなどでフラットにしていたりしますが、
基本的にはコンクリートに直接仕上げてあります。
配管などはコンクリートスラブに埋め込まれている状態。
新しく配管を通すスペースが無く、水回りの位置変更が難しい場合があります。
築20年超えのマンションに見受けられることが多いです。
昔のマンションは修繕や改修の事は考えず、少しでも部屋数を増やすためにこのような作りになってしまったのです…
ちなみに、この2つの見分け方は、内見の際にスリッパを履かずに、直で歩くだけでも分かります!
見分けるのはそんなに難しいことではありませんが、直床の場合は設備位置のレイアウト変更をする際には、やはり配管をどうするかが問題となります。
気に入ったマンションが直床だった場合は、事前に設計に相談していただいた方がよろしいです!
そんな直床のマンションでたまに出くわすこんな状況。
こちらは【好きなものと暮らす家】の元・洗面所、風呂場の様子。
写真2枚目、斜めのスラブの上に洗面台がありました。隠れるからこれでいい的な奇想天外な作りの場合もあります。解体後に発覚し頭を悩ませました…
このコンクリートの孤島は何かと申しますと、基本は直床なのですが、水廻りの部分のみなどが2重床になるように
一部分のみスラブを上げているのです。こうなっていると、このエリア内であれば、設備の移動は2重床と同じなので、比較的可能ですが、このエリア外に設備を出したい場合は、スラブを斫らねば邪魔すぎる…という状況になります。
ただ、スラブを斫るとものすごい振動と音がしますので、斫り自体禁止のマンションもあります。
そして忘れてはいけないマンションの管理規約。
リフォーム規約で、使用できる床材は遮音等級がL-40なのかL-45以上。
フローリングへの変更は可能かどうか。
※直床作りの場合スラブへのフローリング直接貼り付けは遮音等級の関係でできません。
遮音マットというものを使えば直床でもフローリングが使えますが、そこは予算との兼ね合いですね。
物件を気に入り、購入を決意しても管理規約の確認は必須です!
床材で部屋の印象は大きく左右します。
内見の際は床の作りが2重床なのか、直床なのか。
管理規約での遮音等級の規定はどうなのかは必ず確認しましょう!
以上、リノベーション用物件の見方-vol.2でした。